「アジアの力を日本へ届ける」コンサルタントの中西です。

人材不足で悩む日本ですが、東洋経済にて「まさかの人材不足倒産がやってくる」とう記事を見つけました。

この記事の締めは、ロボットが人材不足の鍵となりうるとう形で終わっています。

ロボットはおそらく次の産業革命の本命だと言えると思います。 しかしそれが、日本の根本的な人材不足の解消に繋がるとは、現時点では私は思えません。 その理由としては、日本は消費経済つまりサービスを消費が経済の原動力だからです。 かといってロボット自体を否定している訳ではありません。

最近ではハウステンボスにある『変なホテル』がロボットでほぼ全てのフロント業務を行っているとおう事で話題になっていますし、ソフトバンクが発売しているPapperも銀行の案内業務などで導入されています。

ちょっと前の時代からしたら信じられない速度で、ロボットは人間の生活に浸透してきています。 さらにソフトバンクの試算では2018年には、人口知能が人間の知能を越えるという結果がでています。

現在ではどのような産業でも大なり小なりロボットが導入されていることは事実です。 医療や介護の現場でも、かなりの数のロボットが導入され人間を助けています。

弊社は外国人人材を育成し、日本の即戦力として育てているのでその視点から、外国人人材とロボットの関係を考えると、ますます人材に求められるスキルは高度化し、多様化や専門家すると思います。

コンピューターが世の中に浸透したときは、ペーパレスの時代が来ると言われましたが、紙の使用量は昔にくらべ増えました。 さらに、コンピューターの恩恵を誰しもが受けると思われていましたが、情報弱者が生まれました。 何が言いたいかというと、ロボットが浸透したからといって、根本的な人材不足は解消されない、ということです。 1つの新たな産業が生まれれば、それに対応するための人材は必要になります。

ロボット単体で経済活動が行えるようになれば、人類自体が不要になるでしょうが、そのような時代が訪れたとしたら、人間とロボットの戦争が勃発すると思います。 まさにSFの世界です。

人材育成の観点から言うとロボットが職場に浸透している分、そこで働く人材自体が高度化する必要があります。

パソコンが浸透して、バブル後期世代の40代は仕事に取り残されました。 これは40代はパソコンが世に出始めた頃に社会に出たので、パソコンをあまり使わずに仕事になれてしまいました。 そしていざパソコンやインターネットが世の中に完全に普及したときに、働き盛りの40代を迎えました。 その時には20代、30代はパソコンで仕事をするのが当たり前だったので、40代よりも仕事ができてしまった。 という感じだったと思います。 これからのロボットの時代でも言えると思います。

結局は新しい技術を使いこなせる人材が間違いなく、今後使える人材として重宝されます。 その時に外国人と日本人でどの程度差があるのでしょうか? 正直私としては、外国人の方に歩があると思っています。 その理由は、ゼロベースで新たな事を学ぶならば意欲が高い人の方が吸収が早いからです。

これは何もロボットを使いこなすという話しだけに限った事ではありません。 様々な産業で新たな方式が取り入れられ、マニュアルさえ覚えれば誰でも仕事が出来るように、ある意味仕事自体がオートメーション化されてきています。 だからロボットが人間に代わって仕事が出来るようになったと言えます。

今までは言語の壁とマニュアルの無い仕事のやり方の壁で外国人人材が日本で日本人以上のパフォーマンスを発揮するのは難しかったです。 しかし仕事自体がマニュアル化されてきたので、外国人でも短期間で日本人と同じような仕事ができるようになる可能性が高いです。

こういった均一化された時代がやってくると、より一層高度化された人材つまり、マネージメントが出来る人材が重要になってくると思います。 誰もが仕事を楽にこなせるようになった分、人材を使いこなせる人材の存在がますます重要になってきます。

ロボットという話題から外国人人材の活用に関して考察しましたが、これからは道具や部下をしっかりとマネージメントできる人材を育てるというのがますます重要になってきます。

 

日本で活躍するフィリピン人人材のリアルを感じる

外国人人材の活用を考える