技能実習生の労働基準法違反で経営者が逮捕

「アジアの力を日本へ届ける」コンサルタントの中西です。

技能実習制度のいい面は、外国人労働力を分かり易い形で簡単に確保が出来る、悪い面は制度を悪用する人間がいる(雇用側も雇用される側も・・)

という所だと思います。

どうしても悪い面ばかりがニュースになってしまうのですが、私は個人的に技能実習制度は制度設計は優れていると思っているので、あとはその制度を活用する側の倫理観や、仕組みに問題があるんだと思います。

「労働基準監督署」が悪質な経営者を「逮捕」…捜査権限は警察だけでなく監督官にも/弁護士ドットコムNEWS

この記事の要点は、

  • 経営者とコンサルタントが技能実習生をろ労基に反して不法に働かせていた(賃金不払い、過剰な残業など)

  • 不払い賃金は計475万円

  • 労働管理監督署にも警察などと同じ捜査権限がある

ここまでくると、もはや知らずに労基に抵触してしまったレベルではないですね。

このような事をしなければ経営が成り立たないビジネスであれば、いくら人件費を違法に削ったところで、いずれは立ち行かなくなって潰れると思います。

こうなる前にもっと早くビジネスの転換をして、従業員を雇わずにやるか、違うビジネスをやった方がいいですね。

外国人の活用が社会のエンジンになるのではなく、違法にビジネスを行なおうとする温床になるのは悲劇としか言いようがありません。

 

外国人技能実習生を活用するメリットとしては、

1、人材の確保が安定的にできる

2、外国人を中途採用し早く戦力として使える

3、比較的安価に労働力を確保できる

だと思います。

メリットを逆手にとれば、今回のような違法で人材を使う事も出来てしまいます。

 

他のブログでも書きましたが、ASEANではAECの発足によりアセアン内で人材の移動がこれから活発になります。

そうなるとわざわざ難しい日本語を勉強して、最低賃金で働かされるよりも、もっと簡単に仕事につけるアセアン内で働きたいという気運は高まると思います。

実際に、日本で働くよりも給与の良い国や地域はありますし、仮に給料日本よりもが安くても生活コストが安いので結果的にお金が残るという場合は沢山あります。

 

今回の事件のような経営者はごく一部だと思いますが、社会的に外国人=安価な労働力と考えていると、外国人人材の確保も大変になる時代が来る事は間違いないと思います。

 

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