「アジアの力を日本へ届ける」
コンサルタントの中西です。
いやー、
本日は本当に寒かったですね。
九州の福岡はニュースで見る限り、
街一面が真っ白の銀世界でした。
昨夜は、冷えるな、などと思いながら、
ふとテレビでNHKを付けてみたら、
技能実習制度や日系人移民に関して
の番組が放送されていました。
内容は、技能実習生制度に関する事や
日系人の増加に伴う法整備や
日本人コミュニティーと外国人の
関わり方、みたいな感じでした。
その番組を見て思ったのは、
日本人は外国人の受入れ方が下手だな、
という事です。
なぜそう思ったのかというと、
来日する外国人と日本人の考えにズレ
があるという事です。
技能実習生に関して言うと、
彼らは日本に稼ぐ為に来ているのに、
稼がせないように雇用主がしている
という、変な構図になっていいます。
なぜこのような事が起こるかというと、
やっぱりそれは、技能実習制度が
建前と本音で成り立っているからです。
制度の建前上は、
技術移転を目的とした国際貢献のため
本音は、
労働力不足を補うため
日本の中でこんなことは
誰しも分かっているんですが、
誰もそれを認めようとしない。
技能実習生にしても、
技術を学ぶためだけに来日する実習生は
ほとんどいません。
番組の中で、ある縫製工場で働く
技能実習生の中国人女性が、経営者に
暴行を受け、それを他の実習生がカメラ
で撮影していた映像が流れました。
最終的にその経営者は訴えられて、
150万円の示談金を支払ったようです。
その女性は実習期間を終え、
すでに中国に帰国しましたが、
取材班が女性を訪ねて中国へ行きました。
女性は中国でアパレルの販売員を
しています。
年収は50万元(約90万円)だそうです。
女性は実習生期間中にためたお金で
マンションを買い、子供の学費を払い、
とても幸せそうな生活をしていました。
そして、取材班は女性に訪ねました、
「もう一度技能実習生として
日本へ行きたいですか?」
女性は、
「はい、行くチャンスがあれば行きたいです、
前回の事で自分の身を守る術を知りました」
と答えていました。
これだけ酷い目にあっても、
稼げるならもう一度行きたいと考えるのは
自然な思考だと思います。
実習生も含めた出稼ぎ労働者の目的は
とにかく稼ぎたい、
稼ぎために日本に行く、
というのが第一の目的です。
日本の経営者は従業員に帰属意識を
持たせたいので、それを出稼ぎ労働者にも
求める傾向があります。
前従業員に帰属意識を持たせるのは、
悪い事ではありませんが、
期間が決まっている出稼ぎ労働者に
対しても、同じ内容を求めるのは
ちょっと無理があるかもしれません。
では、どうすればいいのか?
私の考えでは、
雇用契約の内容を熟考し、マネージメント
のルールを相手に分かり易いように
しっかりと提示をする、そして面倒ですが
いちいち書面にしてサインをさせる。
異文化コミュニティーは、ちょっとした
意識の相違が大きな問題に繋がります。
早い段階で自社の求める事を、いかに
相手に伝えるかが重要になります。
出来れば、外国人の送出し機関に自社の
考えを伝え、送出し国にいる段階で考えを
候補者に伝えるというのがいいと思います。
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