ターミナルケアの出来る人材として看護師を目指している、フィリピン人材が来日しました。

「アジアの力を日本へ届ける」コンサルタントの中西です。

一年の時間をかけフィリピン国ブラカン州で検証を進めてきた「インターナショナルケアナース」パイロットプロジェクト(試験的な計画)で育成をしてきたトレーニング生が、7/2に日本入国を果たしました!

そもそも「インターナショナルケアナース」というのは何だ?という疑問があると思うので、簡単にご説明しますと、インターナショナルケアギバーナースを組み合わせた造語となります。
日本語に直訳すると、「国際的な介護看護師」となります。

現在弊社がマネージメントを行いながらフィリピンで育成をしているトレーニング生は全員フィリピンでの看護師の資格を保有しており、看護の分野ではプロフェッショナルです。

その看護のプロフェッショナルを日本の人材不足の最たる職種の介護業界にて活躍してもらう為に、この「インターナショナルケアナース」というプロジェクトは生まれました。

もちろん今後は看護分野への人材の供給を行いますが、日本にて介護業職へ進むか、看護職へ進むかは応募者が決める事になるので、弊社が強制することはありません。

では今回来日を果たしたトレーニング生は今後どのような進路を進む予定なのか?

1.
2017年(来年)の3月末まで日本語学校にて日本語の勉強

2.
2016年12月のJLPT(日本語能力試験)にてN1<旧日本語検定1級>を取得

3.
2017年4月 看護専門学校へ入学

4.
3年後 看護師国家試験を受験

という流れで進む予定です。

 

彼女たちは今後、自身の経験をフィリピンへフィードバックし後続の人材を育成するなど、日本の人材不足に対し優秀なフィリピン人人材を輩出したり、フィリピンの発展に貢献していきます。

このように文章で書くととても大そうなプロジェクトだと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にとても大きな意義のある素晴らしいプロジェクトです。

関係各所からは、当プロジェクトを民間版EPAだと揶揄する声がよく聞かれます。

このインターナショナルケアナースプロジェクトと経産省主導のEPAを対比・・・・しようと思いましたが、それはあまり意味がないと思いますのでやめておきます。

しかしこのプロジェクトの有用性を理解して頂く為に、実績と内容を記載します。

・フィリピン国ブラカン州と一般社団法人国際高度開発人材センターとの共同事業
・ブラカン州知事、ブラカン州赤十字が後援
・プロジェクトへの応募者150名
・トレーニング開始から11か月以内にN2レベルに3名合格

特にこの実績の中で凄いと言えるのは、たった11か月で日本語能力検定N2レベルに合格をした点です。

このプロジェクトが始まった際、日本語教育に関わる様々な方から非漢字圏(中国や台湾以外)の国で自国で勉強をして1年でN2を取得するのは無理だと言われ続けてきました。

しかしインターナショナルケアナースプロジェクトではそれを実現させました。
実際には入管からのビザ申請が下りず志半ばで辞めた生徒もいるのいで、仮にビザが下りていれば実際にはあと5名はN2レベルに合格していたという実感はあります。その証拠に辞める直前に行った模擬試験にて、準N2レベルにほぼ全員が合格していました。

この日本語能力の伸びと、ビジネスマナーな日本文化の理解というのはイコールだと感じています。
その理由は日本語の理解度が増すと同時に、必然的にビジネスマナーや文化教育の理解度が増すようになるからです。

人を育てるというのはなかなか簡単な事ではありません。 日本人を育てるのにも莫大な時間と忍耐力が必要なのですから、それが言語が違う外国人を育てるという事になれば、それは日本人の比ではありません。

しかし優秀な外国人人材が育ち、質のいい仕事が日本にあると人材輩出元である海外の人々が知ってくれれば、どんどんといい人材が育ち良い循環が生まれていくことは間違いありません。

今回来日を果たした生徒はフィリピンを代表する人材として、今後日本で活躍が出来る、日本の企業が欲しがる人材の育成に尽力をつくして、いい循環を作っていきます。

実際にフィリピンの国費で海外に留学をさせてもらえる、国費留学生は年間10名ですが、今回来日を果たした生徒はそれ以上の待遇でかつ、自分のためだけでなくそれが、日本とフィリピンの国益につながるという壮大なプロジェクトで選ばれた優秀な生徒です。

とここまで大きな事を書きましたが、先ずは彼女たちが自分の生活の基盤をしっかりと日本国内で築き、地に足の着いた生活が一日も早く送れる様になることが現在の最優先課題です。

 

今後は彼女たちの日本での成長の過程を、皆さまにご報告していこうと思います。

 

フィリピン人材に興味がある、外国人人材の育成、教育にご興味がある企業様はお気軽にお問合せ下さい。

 

 

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