「アジアの力を日本へ届ける」コンサルタントの中西です。
フィリピンに滞在中に人材確保、人材育成に関して、フィリピンの様々な関係機関の偉い方々と会談をする機会をもらいました。
今回はDOLE(depurtment of labor and enployment)日本でいう労働局の実務のトップである、MR NICON(ニコンさん)と、1時間ほど会談することができました。
写真の真ん中に写っている小柄な男性がMR NICONです。
仕事が終わったあとのプライベートの時間で、さらに夜11時という時間にも関わらず、快くお会いしていただいて、感謝感謝です。
しかも来週から東京に出張で日本の厚生省や安倍首相などと、今後の人材確保、育成に関して話し合いをするとのことで、グッドタイミングな時にお会いできました。
ニコンさんはフィリピンでどうやったら日本語ができる優秀な人材を確保できるか?とうことに関心があるようで、こちらがいといろと聞きたい事があったのですが、逆に質問攻めにされました。
フィリピン国内では日本や日本企業の人気は高く、日本で就労を希望する人材の数は多い
しかし、大半のフィリピン人材は英語圏へいってしまう。
その理由は・・・
- 効率的に高度な日本語教育を提供するトレーニングセンターが無い
- 日本語の学習期間が長くなるので、途中で挫折してしまう
- 日本の求人、就職までの道筋が就労希望者に広く伝わっていない
といった感じだそうです。
日本の労働力不足は今後慢性的に続きますが、外国人人材でその一部を補おう必要があるとすれば、人材育成と受け入れまでの道筋をしっかりと作っていく必要があります。
日本語の出来る人材を求める日系企業は、英語圏の欧米企業に比べて人材獲得に関して競争力はかなり劣るという印象を今回フィリピンへ訪問して再認識しました。
日本の建築業界では2020のオリンピックに向け、7万人の人材確保が必要と言われていますが、現時点で実際に外国人人材を追加で受け入れが出来た数は300人に満たないという結果です。
確かにASEAN諸国は労働賃金が安いので、外国で働いて稼ごうという人材は多数いますが、受け入れる側の日本は他の国と人材獲得競争に勝たなければいけません。
結局、日本側が考えるほど上手く外国人人材の受け入れが出来ていないのは、よい人材が効率的に育つ環境作りが、送り出し国側で出来ていないということになります。
日本語という少数派の言語、ビザの発給が世界でトップクラスに厳しい、という外国人からすると敷居の高い国へいい人材を送り出すためには、受け入れ国側の意向を送り出し国側にしっかり伝え、その意向を反映させる為の仕組みを、送り出し国側と受け入れ国側が共同で作り上げるというのが、遠回りでも結果的に一番の近道近道になると、ニコンさんと会談をして強く感じました。
民間ベースでこのような活動がどんどんと広がれば、政府が決めた取り決めがガチガチの制度よりももっと柔軟に、そしてお互いのリスクヘッジが出来る仕組みが出来上がります。
ニコンさんが言っていましたが、日本からのサポートがなければ、フィリピンだけで日本側が満足するような送り出しの方法を作るのは、非常に困難だと言っていました。
逆に考えると、今まさに海外での人材確保競争は一歩進んでリスクテイク出来た企業や団体は、今後の伸びる可能性は大です。
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