外国人を雇用する課題

「アジアの力を日本へ届ける」コンサルタントの中西です。

最近では日本で働く外国人を多く見かけるようになってきました。 それと同時に、海外に進出する日系企業も増え、海外ではたらく日本人もよく目にします。

日本人はあまり自分たちの事を意識していませんが、日本は世界で三番目にGDPが大きい国なので、外の国からみると日本の市場というのは非常に魅力的で、稼げる市場だと感じているようです。

そんな中、特にIT関連では制作を海外の会社にBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)するケースが増えてきました。

ひと昔前までは、海外にBPOするのはクオリティーの面で心配という企業は多かったですが、近頃は海外の受託企業のクオリティーが上がり、日本の受託企業にBPOするのと変わらない、、、むしろ、コスト面や豊富な人材の面で考えると海外へBPOする方がメリットが大きい場合もあります。

 

弊社は外国人人材の育成やマネージメントを中心に行っていますが、このところ思うのは、海外での人材確保や育成というのは、IT業界で流行りのBPOと同じなのでは?と考えるようになってきました。 いや、むしろ、そうあるべきなんじゃないかと・・・。

 

日系企業が外国人人材を現地で調達する場合は、現地のマンパワーエージェンシー(日本で言う人材派遣会社)に募集の依頼を出し、募集をするという方法になります。
他には直接現地でジョブフェアなどを開催し、求職者と繋がるという方法もあります。

 

外国人人材を雇用するメリットというのはいくつかありますが、最大のメリットは、求人倍率が以上に低い、という事だと思います。 つまり、人材が豊富にいるという事です。
ちなみに平成28年度2月の有効求人倍率は1.38/年収ラボ

これを職種別にみると、介護分野は1.82/2014年度 、 建設関連3倍以上 /求人倍率の高い職業の動向(厚生労働省) PDFデータ

職種によっては5倍以上などという職種もあり、人員の確保が本当に難しいというか、確保できるのか?と疑問を持ってしまう職種さえあります。

求人倍率が上がったり下がったりする要因の一つとしては、景気が関係しますが、それと合わせて人口動態が大きく関係します。

日本の場合、労働人口の減少によって人材不足が生じている面が大きいですが、海外の場合逆に、若者の数が多すぎて仕事に就けないという状況です。

つまり、日本と海外では求人市場において、まったく逆の現象が起きていて、人材の超買い手市場だと言えます。

 

人材市場において、「人」はいわゆる資源ですが、その資源をどう活用するか?というのがポイントになります。

外国人を雇用することに抵抗を感じたり、どのようにしたらいいのかわからないという企業様は多いですが、人材の確保、育成において日本人も外国人もやることは同じです。

外国人を雇用するための流れ

  1. 求人を出す
  2. 面接
  3. 内定
  4. 研修

とう流れになります。

しかし日本語は喋れるの?という疑問を持たれる方がいると思います。

ここで今回のブログのテーマである、

「人材の確保や育成を海外にアウトソーシングする課題とメリットとは? 」

につながります。

ここまで書くのにだいぶ遠回りしましたが、なぜあえて遠回りして書いたかというと、とても重要な要素として、海外の求人市場は超買い手市場だという事を認識してもらいたかったからです。

その超買い手市場の中で、日本企業はどのようにすれば優秀な人材を安定的に確保できるか?ですが、それは海外での求人にかかわる課題をクリアすればいいという事です。

海外での求人に関わる課題とは何か?

それは主に2つだと思います

  1. 日本語能力
  2. ビジネスマナー
  3. 良い求人媒体

1.の日本語能力は当然、外国人なので基本的に日本語が話せないのは当たり前、なので日本語の能力を身につけさせる必要があります。

2.のビジネスマナーは、日式の商習慣を叩き込む必要があります。

3.これが特に重要で、日本人の感性が理解した、マンパワーエージェンシーなどの(求人媒体)と組まないと、結果としていい人材には巡り合えません。

人材募集における求人媒体の役割は、IT関連の海外受託企業の役割に似ていて、しっかりと日式のやり方を理解し、日本の企業の求めるクオリティーが提供できるか?が重要です。

 

この課題をどうやってクリアーすればいいか?という答えは、私の考えでは、市場の成熟だと思っています。

海外からの人材調達市場はまだまだ始まったばかりです、なのでこの市場が大きくなるにつれてクオリティーは上がっていきます。

具体的にはどうすればいいのか?という答えですが、弊社のように、日本人がマネージメントを行う企業を選定するというのは一つの方式にだと思っています。

やはり日本人のやり方や考え方を理解するには日本人が一番ですし、日本人が求めるやり方をいきなり外国人に求めてもそれを実現するにはかなりの労力が必要になります。

もちろん、現地企業でも素晴らしい求人媒体はたくさんありますが、日本人のように痒い所に手が届く、というようなサービスの提供ができる会社はまだまだ多くありません。

これから海外人材の獲得市場は、IT関連海外BPO市場が通ってきた道筋をサンプルケースに、もっと高いクオリティーの提供ができるように成長する必要があります。

 

 

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