こんにちは「アジアの力を日本へ届ける」コンサルタントの中西です。
ほんとうに介護、看護の人材不足は深刻です。
介護職では、平成25年度の厚生労働省のデータによると、仕事を求めている人、1人に対して企業から何人の求人があるかを示す有効求人倍率のうち、福祉施設のヘルパーなど介護に関連する職種の倍率は去年1年間で2.31倍と、すべての職種の倍率を1.37ポイント上回りました。
看護職では、全国平均で3.46というのが看護師の求人倍率です。
仕事はあるのに求職者が集まらないという慢性的な人材不足の業界の典型のようなものだと思います。
そこでこの人材不足を解消しようと政府が推進しているのが、EPAでの外国人人材の受け入れです。
フィリピンは日本への看護師候補者の派遣を継続する方針 / アセアン情報サイト
先日フィリピンの労働局のトップとマニラで会談させて頂いた際にも、EPAの話題が出てきました。記事はこちらから
EPAのプログラム(フィリピンではJAPEPAという、Japan Philippine Economic Partnership Agreementの略 )は政府からのとても手厚い援助のもと、人材の受け入れを進めています。
しかし、実際には思うような結果が出ていないというのも実情だと思います。
なぜ思うような結果が出ていないと思うのかというと、それは実際に政府が掲げる目標人数に達していないからです。
ただEPA自体を数値だけ見て、思うような結果が出ていないと言ってしまうとそれまでですが、視点を少し変えればかなり強力なコンテンツになると思います。
EPAの合格者を外国人人材のマネージメント層に育て上げれば、レバレッジが効く
今後日本は時代の大局的な流れから見て、外国人人材の受け入れ拡充はしていかなければいけません。
しかし外国人を多く雇用しようとするとコミュニケーション能力、文化の違いなどで、簡単にはいきません。
それならば外国人人材を外国人人材がマネージメントしたらどうか?とうのが私の考えです。
長く外国人とビジネスをしてきた経験から、日本語が喋れるからといっても外国人が日本人の気持ちを理解するのは困難で、その逆もしかりです。
それであれば手厚い援助を受けて育ったEPA看護、介護人材が、他の方法で入国した外国人介護、看護人材のマネージメントを行えば、日本人の時間的な管理コストは下がりますし、ストレスを抱えなくてすみます。
そして外国人をマネージメントできる外国人人材が育つと、掛け算式に人材のマネージメントが行えるようになるので、かなりレバレッジがききます。
本気で外国人人材の活用を考えるのであれば、人材を活用するためのソフト(仕組み)作りが重要になってくると思います。
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