茨城に在る自動車整備、板金塗装工場を運営する会社様より、アジア人材コンサルティングの依頼を受け、ヒアリングへ行ってきました。

会社の規模としては、従業員:50名程度、売上げ規模:5億円程度の板金整備工場

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こちらの会社様は大手電鉄系グループの一社で、会社の安定度は非常に高く、福利厚生もしっかりとしています。
人材の確保に関しては、このような企業だからこその悩みというものがあります。

今回のヒアリングで、業界の実情、悩みの緊急度レベルが非常によく理解できました。

POINT 1:人材の募集がこない
言い方は悪いかもしれませんが、不人気業界ではこのような悩みは深刻だと思います。 広告を掲載してもそもそも募集が集まらなければ、面接すら出来きません。 さらにこちらの会社を含めた中小企業では、人事に選任で従事できる従業員の確保がなかなかできないので、人材募集のノウハウが無いので、どうしたらいいのか分からないということでした。

POINT 2:人が定着しない
技術系の仕事は仕事を覚えるまでに時間を要するので、定着率を上げないと教育コストが高くつく。 特に2、3年で辞めてしまう若手が多く、結果として手元作業を行なう人材が不足、それを補う為に熟練した技術者への負担が大きくなるという悪循環が生まれている。

おそらく他の業界でもほとんど悩みの内容は同じだと思いますが、これにそれぞれの企業の事情(経営方針や企業規模)などが関わってくると思います。 こちらの企業では熟練整備士を、親会社への整備担当として派遣しなければいけないという事情があるので、どうしても自社工場の人手が薄くなってしまう。 この辺りの事情が、グループ会社特有の問題点(?)かもしれません。

自動車整備工場の商売は、マンパワー=売上げに直結するビジネスモデルなので、人材不足=売上げの減少に直結してしまう。 こちらの企業ではそれなりの企業規模に加え、グループ会社規模が大きいので今直ぐ経営危機に直面する訳ではないが、このままの状態が続くと中長期的に人材不足を理由に経営危機が訪れるという認識があるようです。 今後の人材活用の方向としては、日本人人材×アジア人材をミックスし、作業負担の軽減、人材確保に関わるコストの削減を行なうという方向で一致しました。

これからの展開としては、今後はどのような教育方法を導入するか? ということと、受入れ方法を具体的に煮詰め、循環型の人材受入れシステムを構築していきます。 この循環型の受入れシステムというのがポイントになります。

循環型の人材受入れシステムとは、受入れ企業独自の教育システムを構築する事により、教育スキームの焼きまわし(使いまわし)により、他のグループ企業などへも転用をして、一社あたりの外国人人材の受入れ負担を軽減し、人材確保の好循環を生み出すというものです。

こちらの企業のように、先行投資で人材育成を行なっていく事により、必ず将来的な企業の成長が見込めると思います。 まさしく、先手必勝の人材育成ですね。

これからどんなシステムが出来上がっていくか、ワクワクです^^

日本で活躍するフィリピン人人材のリアルを感じる

外国人人材の活用を考える