「アジアの力を日本へ届ける」コンサルタントの中西です。

外国人とのコミュニケーション

あなたの会社では、スタッフとの円滑なコミュニケーションをどうやって行なっていますか?

一昔前では、アスターファイブの飲みにケーションで仕事場では言いづらい事を聞いたりして、円滑なコミュニケーションに繋げていたんじゃないでしょうか?

最近は上司と飲みに嫌だ!とう若者が増えているのでなかなか飲みにケーションで部下から話しを聞き出すというのが難しくなったかもしれません。

それでもお互いに日本人同士であれば、なんとなく日本人同士の「あうんの呼吸」みたいなものがあるので、
まぁまぁ、そこは言わなくても分かるよね?
何となく空気で察しようよ。
的なコミュニケーションが通じると思います。

しかしそれが相手が外国人の場合、日本人同士であれば察し合える空気感が通用しない、というケースがあります。

私は15年ほど海外とのビジネスに携わってきましたが、最近思うのが「やっぱり日本人て特殊」という事です。

自分が日本人だからかもしれませんが、日本人の持つ独特の感性を外国人に理解してもらうのはとても大変です。

なにせ日本という国は、きっちりとした時刻表が存在して、たった1分の電車の遅れですら駅のアナウンスで、「電車が遅れて申し訳ありません」とお詫びをするような国民性です。

さらにバスにも時刻表が有るというのが凄いです。 (もちろんバスの場合は交通渋滞で電車よりも遅延は頻繁に起こるけど・・)

海外の場合はそもそも時刻表なんて存在しません。 というよりも作れないんだと思います。 それでも普通に電車は来るし、バスも来る。 交通機関として機能してます。

他にも日本はレストランで良質なサービスを受けられます。 店員は常にお客さんの事に目を配り、昼時の激込みのファミレスでも、限られたフタッフできっちり注文を受けます。 注文の間違いはかなりまれです。

これが海外に目を向けると。 昼時の忙しいシェイキーズ(海外のファミレスみたいな店)で、店員は一カ所にかたまってペチャクチャお喋り。 こちらが頑張って呼ばないと注文すら取りにきてくれません。 注文の間違いは頻繁です。 それでも店は普通に営業できている。

別に外国が日本より劣っているとか言いたい訳じゃないくて、外国と比べて日本人が特殊だという事です。

日本人は目配り、気配りは当り前だと思っていますが(出来ない人もいるけど)、外国では違います。

何が言いたいかというと、

異文化を理解して、相手をマネージメントするのが外国人活用の一番の近道

だという事です。

よく外国人を雇用していて、期待を裏切られたと感じている経営者の話しを聞くと、

「私は相手にこんなによくしてあげたのに、転職された」 とか 「こんなに気を遣っているのに、全然はコミュニケーションが上手くいかない」 などと言われます。

そもそも日本人と外国人では文化が違うので、相手と円滑なコミュニケーションを計りたいのであれば、相手の文化を理解し、相手の国のやり方を学ぶというのが一番の近道になります。

弊社のグループ会社があるフィリピンでは、「仕事のホウレンソウ」つまり報告、相談、連絡をするのがとても下手です。

これは何故か? フィリピンでは出来ないという事を相手に言うというのを、恥だと感じる文化があります。

なのでフィリピン人スタッフに対して、「これ出来る?」と聞くと、出来なくても「出来る」と答えてしまいます。

そこへきて、「仕事のホウレンソウ」が出来ないので、マネージャーが気づいた時には問題が大きくなっていて、大変な事になってしまう、というケースが多いです。

こういった事を経営者が最初から知っていれば、ある程度予測をして行動が出来るようになるので、対処がしやすくなります。

最近は外国人人材を使う企業も増えて来たので、安易に、あの国の人間は明るいから雇用したい、とか、他の会社があの国の人間を使っているからうちも使おう、というような感じで雇用を決めない方がいいです。

特に技能実習生の場合は、何となく皆がベトナム人を受入れているから、監理団体に勧められたから、という感じで決めている企業が多いように感じます。

一つの国から受入れを開始したら、なかなか他の国の人材を受入れるというのは大変なので、外国人人材の受入れをする場合は、相手国の国民性や文化をしっかりと学んで、どのようにマネージメントができるかをイメージしてからがいいと思います。

 

 

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