「アジアの力を日本へ届ける」コンサルタントの中西です。

若者がいない街 ニッポン

 

アジアの街に出かけると、街中に活気が溢れていると感じ、日本にいるといまいち活気を感じないと度々思います。

なぜそういったことを感じるか、今日あらためてわかりました。

なぜ日本はアジアの街のように活気(熱気)を感じないのか?アジアの街には溢れかえっているが、日本では少ないある事が原因しています。

それは、若者の数です。

日中街に出ると驚く程、おじいちゃんやおばあちゃんしかいません。 そして次に中年の方々です。 若い人といっても30代以上が多く、20代10代の若者を見るのはまれな気がします。

copyright:pedrosimoes7

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逆に、ASEAN諸国の街をフラフラと散策すると、若者、若者、若者という感じで、若さが溢れている感じがします。

普通に考えれば、年齢層が高いコミュニティよりも若いコミュニティの方が、エネルギーが溢れているのは当然です。

ここでASEANの国別の平均年齢を紹介します。

平均年齢の高い順 ※2015年、()内は 2013年
シンガポール 40.0 (38.1)
タイ     38.0 (36.9)
ブルネイ   30.6 (30.5)
ベトナム   30.4 (29.8)
マレーシア  28.5 (27.4)
ミャンマー  27.9 (29.0)
インドネシア 27.8 (27.8)
フィリピン  24.2 (23.0)
カンボジア  23.9 (24.4)
ラオス    21.9 (21.4)

世界平均   29.6(29.2)

参照資料「World Population Prospects The 2015 Revision」
http://esa.un.org/unpd/wpp/

シンガポールは成熟国家になりつつあるのでさすがに平均年齢が高めです。

では日本は?というと、
日本     46.5(45.9)

ASEAN諸国と比べて、圧倒的に平均年齢が高いです。

最近雑誌がどの年齢をターゲットユーザーにして作っているかを見ていると、アラフォー向けが圧倒的に多いのは、平均年齢が46.5歳というのが影響しているのかもしれません。

実は平均年齢の順位はあるものと結びついているのですが、分かりますか? それは、人口ボーナスの期間と関係しています。

日本の人口ボーナスは1998年頃に終わっています。

シンガポールの人口ボーナスは2015年頃に終了。

平均年齢が低いフィリピンは2045年頃となっています。

つまり、平均年齢が低い国ほど人口ボーナスが終わる時期が長いということになります。

copyright:umezy12

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ここで何故?企業が若いASEANの人材を求めるのか?について話題を戻すと、

企業がASEANの若者を使う理由

  • 体力が有る
  • 純粋
  • ある程度安い賃金で使える
  • 覚えが早い
  • 変な仕事のクセが無い

つまり扱い易い人材だから、だと言えます。

さらに職場環境も高年齢化してきているので、国や文化が違っても若者が職場にいるだけで、活気がみなぎってきます。

そしてさらに深く企業がASEANの若者を使う理由を考えると、深層心理の中に「将来性」というものがあげられると思います。

弊社もそうですが、企業に各国の人材を紹介する時に、人口動態やこの人口ボーナスそして国民性の話しをします。

普通であれば、雇用する1人の人材の能力や資質についてだけ説明をすればいいのですが、なぜこのように広い視点で話しをするのかというと、それはその国の将来性が、企業の人材獲得やビジネスの継続性に繋がるからです。

人材を獲得する先の国の経済が落ち目よりも、上り調子の国もしくは将来的に可能性の高い国から獲得をした方が、今後仮に海外進出の可能性があったり、人材の質も年々上がっていくのでメリットが高いと思います。

人材といっても外国人人材を雇用する場合は、相手国の様々なデータからどの国を自社の人材獲得の相手国として選ぶのかをよく考えるのが必要だと思います。

 

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